『飛行機は、戦争の道具でも、移動の手段でもない。』
『飛行機は、美しい夢である』
これは、映画「風立ちぬ」(スタジオジブリ、2013年)の中に出てくる言葉です。
時は、大正から昭和へかけて、1920年代の日本。
戦争に突入していこうとする時代のお話です。
飛行機の技術に余儀のない発展が望まれる流れがありました。
そんな時代背景の中、飛行機の設計家になりたいと願う少年がいました。
この主人公の、“夢”の中に、突然、イタリア人の著名な飛行機設計家である紳士が登場します。
この紳士と少年の、眠っている時の夢が合体してしまったのですが、その中で、
少年は、飛行機設計について、イタリア人紳士から様々な刺激を受けます。
冒頭の『飛行機は美しい夢である』は、このイタリア人設計家が少年に伝えた言葉です。
私は昨日、「移動の手段」として、飛行機に乗って、羽田空港からドイツのハンブルグまでやって来ました。
考えてみれば、「鳥のように空を飛んでみたい」、というのは人の共通の夢だったのかもしれません。
人間は、生まれた土地にずっと縛られて生きていた時代も長かったと思いますが、
空を飛んでいる、例えば、鳥たちの存在は、きっと自由の象徴だったことでしょう。
映画の中では、「美しい夢である飛行機」の技術や改良、開発について、困難を乗り越えて注力していく、成人した主人公の姿があります。
(主人公の開発した飛行機は、無念にも戦争の道具に用いられてしまいますが、そこにはあえて映画の中では深く触れていません。)
飛行機も今の時代の人間が享受できる豊かさのひとつ。
いつの時代も、夢を追いかける人間のひたむきさと純粋さ、そして、あきらめない粘り強さがあって、豊かさが生み出されていく・・・
昨日は、そんなことにも、思いを馳せた空の旅となりました✈。