感情を伝える方法として、「アサーション」(=アサーティブ・コミュニケーションとも言う)について、以前ブログに書いた。
アサーションとは、自分も他者も尊重する自己表現法のこと。
アサーションは素晴らしい手法だが、感情も含め、相手に伝えたい事があるのだけれど、その思いがまだ形になっていなくて、‟今”この段階では実際には伝えられない、という場合もある。
今日は、そのような場合にはどうしたらいいか、というのを考えてみたい。
私には、両親ではないが、数十年間わだかまりを感じていた身内がいる。
最近あることがきっかけで、その人への思いが膨れ上がってきて、「出さない手紙」を書く事にした。
心のモヤモヤを解きほぐし、書き出しているうちに、明らかになった事は、自分は「怒り」や「憤り」を感じている、と思っていたのが、本当は、奥底では、「相手に理解してもらいたかった」「さみしかった」という気持ちを感じていた、ということ。
書く事で、実際の気持ちがクリアになり、それにより、かなりスッキリ解放されたように思う。
「書く」という行為で、自分の心の真実が明らかになり、結果として解放に向かった、というわけだ。
( 以下、「あなたも作家になろう」ジュリア・キャメロン著 風雲舎刊 より引用 )
『書くことによって、人生は新しくなるだけではなく、錬金術のように変容する。
出来事は体験へと深まり、受け身的な生き方から積極的な生き方に変わる。
たとえ被害者だったとしても、状況を理解することができれば、出来事を人生の流れの中に位置づけて人生の舵をとれるようになる。』
「書く解放」―――書くことは、心の真実を明らかにするということ。
そして、「書く解放」を行ったことにより、出来事や関係性に翻弄されていたような、ものの見方も消えて、自分には主体的に対処して乗り越えられる力がある、ということを実感できた体験となった。