小さい頃から、「炎」を眺めているのが、大好きでした。
一瞬一瞬、形が変わるので、飽きずに、眺められたのだと思います。
「炎」、とは、いのちの揺らめき。
そんなことが、子供ながらに本能的にわかっていたのかもしれません。
ところで、夏と言えば、花火ですね。
火のエネルギーは、「始まりのエネルギー」、とも称されています。
打ち上げ花火は、火薬というすさまじい燃焼力を用い、真っ暗な空を背景に繰り広げられる芸術的な美の世界です。
けれど、花火を見て、私たちが感嘆するのは、その豪華で壮麗な美しさからだけではなく、
私たち皆の内側にある根源的な「火のエネルギー」、
つまり、「勢い、生命力、情熱」―――が呼び覚まされるからなのだろう、と感じます。