先日、「 (続)ほしの流☆自分と向き合う方法 」という記事の中で、「炎のイメージワーク」というものをご紹介しました。
「炎」…生命(いのち)が燃える様子や、情熱がほとばしっている様子などの比喩にも使われますね。
ところで、私がまさしく“炎の人”と呼んでもいいのでは、と思っている方がいます。
それは……岡本太郎さん。
『自分の中に毒を持て あなたは常識人間を捨てられるか』(青春文庫)という、彼の著作を、しばらく前に読みました。
この本は…岡本太郎さんの本を読むのは、これが初めてだったのですが、「感動」と言う言葉を超えて、強烈な足跡を、私の内部に残しました。
読んでいる最中も、読み終わった後も、全身の身体中、そして細胞全体に震えが感じられるほど、鮮烈な衝撃を受けた本です。
「生きる」ってどういう事なのか?
「人間」って一体何なのか?
頭ではなく、自分の生命(いのち)、身体、ハートで考えさせられた、というか、考えも吹っ飛んでしまうような感覚です。
この本の冒頭を少しご紹介しますね。
最初からとにかく強烈なんです。
(以下、本文より引用)
『人生は積み重ねだと誰もが思っているようだ。
ぼくは逆に、積みへらすべきだと思う。
財産も、知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間の自在さを失ってしまう。
過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。
人生に挑み、本当に生きるには、瞬間瞬間に新しく生まれかわって運命をひらくのだ。
それには心身とも無一物、無条件でなければならない。
捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く、純粋にふくらんでくる。』
全体的に、今の人間の生き方に対し、疑問を投げかけている内容ですが、ただ批判をしているのではなくて、そこには、人間そのもの、生命(いのち)そのものを讃えているような“深い愛”が感じられる本なのです。
そして、上記の引用の下線を引いた「瞬間瞬間に新しく生まれかわって」というところ、似たような表現で、本の中に何度か出てくるんですね。
ここで、(ろうそくの)「炎」について。
この「炎」は、実体があるように見えますが、本当は瞬間的に酸化作用が起きて消滅し、また酸化作用が起きて消滅し…という「創造」と「消滅」がものすごいスピードで起きている現象だそうです。
つまり、「炎」は、まさに「瞬間瞬間に新しく生まれかわって」いるのですね。
私たちの目には、「炎」が決まった形に見えているだけ、ということ。
つまり、「自らの生命(いのち)を燃料として、瞬間瞬間新しく燃えて、光り輝く」のが、「炎」の生き方とするならば、まさしく、生き様で、その在り方、生き方を見せてくれたのが、岡本太郎さんだ、という風に感じるのです。
今、私も、この文章を書きながら、身体の中が、炎が燃え上ったように熱くなってきました(笑)。
興味のある方は、是非この本を読んでみてくださいね↓。「男女の純愛」についての章も、とても読みごたえがある本です。